ITS豆知識

arrow第6回 ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)とITS−その1−


今回は運転中にカーナビなどを操作・表示する際に重要になるHMI について紹介します。

1.ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)って何?

 私達の生活の中にはたくさんの機械や電子機器があります。これら機器は、私達が快適な生活を送るうえで不可欠な存在になっています。 生活の中に深く溶け込んでいるこれら機器は、たとえば携帯電話のように、年々その機能が複雑になり、いろいろなことができるようになってきています。 子供からお年寄り、男性女性を問わず多くの人々がこれら機器を利用するためには、簡単な操作でこれら機器が使えることが大切です。この「機械と人間」のやり取りをスムースに行うためにいろいろな工夫が考えれていますが、この工夫をヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)といいます。

2.車の中のヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)

 高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)は、道路と車の間を通信でつないで、ドライバ-や同乗者に、運転の支援等にかかわる情報を提供するシステムです。 
 ITS技術の発展とともに携帯電話等をはじめとする様々な種類の通信方法によって、たくさんの種類の情報が車内の機器に運び込まれ、ドライバーや同乗者に伝達されるようになります。 しかし、走行中の車の環境は時々刻々変化しますので、ドライバ-は運転をしながらこれらの情報を認識して、瞬時に必要な対応をしなければなりません。 このような背景から、車の中でドライバーなどユーザーが余計な負担を感じないで、これら情報のやりとりを行うための「車の中のHMI」の検討はますます重要になってきています(図1)。


図1 車の中のヒューマン・マシン・インターフェース



3.「わかりやすさ」と「安全」がHMIのキーワード

 第4回で紹介した“通信型ナビ”などのITS機器は、携帯電話、地上デジタル放送、無線LAN,DSRC(狭域通信)などの通信インフラを利用して、ネットワークから情報を受け取ります。これら通信インフラから得られた情報を幅広いユーザーが利用することを考えますと、“誰にでもわかる表示方法”で伝えなければなりません。 さらに、時々刻々と変化する走行環境のもとで運転するドライバーに対して表示・通知することを考えますと、“車を安全に運転すること”を妨げるような表示・通知方法であってはいけません。 このようなことから運転中のドライバ-に伝達される情報の表示・通知には、容易にかつ瞬時に意味が理解できるような「わかりやすさ」と「安全」の工夫が必要なのです。
通常のHMIでは、機器と機器を操作する人との間の情報の授受についてが検討の対象です。しかし、ITSのHMIでは「わかりやすさ」とともに、何よりも「安全」に配慮し、時々刻々変化する環境のもとで情報のやりとりをする通信も含めて検討する必要があります。
ITS情報通信システム推進会議プラットフォーム専門委員会では、ITSのHMIと通信との関係を明らかにするため、平成13年度にHMI情報通信プラットフォームワーキンググループを発足させ検討を進めました。 ワーキンググループでの検討では、車内のIT機器とドライバー間での情報のやり取りと、道路と車をつなぐ通信およびネットワークを構成要素としたモデルをつくり、ITSのHMIをひとつのシステムとして表現しました(図2)。 続いて、表現されたシステムの個々の構成要素をとりまく実際の環境を整理して、「わかりやすさ」と「安全」の面で考慮すべきHMIの要件について整理を行いました。


図2 車のヒューマン・マシン・インターフェース検討のためのモデル


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